雑学あれこれ…(5)!!・・・船編 | |||
■船の表示の『トン』って、? ・この船の大きさを表示する『トン』って何でしょう。 語源ですが、重量()船の容積)のトンと思っていませんか? 実は違うのです。話は15世紀のイギリスにさかのぼりますが、当時イギリスでは、 船の大きさによって税金をかけるために、その船に『何個の酒樽』を積み込めるかで計っていました。 この基本となる“樽(たる)”は容積252ガロン、酒を一杯に入れた時の重量2.240ポンドでした。 この“樽”を叩いた時の音から、その“樽”の事を『トン』と呼んで、500樽を500トン、1000樽を1000トンと 言ったのです。これが船の表記の『トン』の起源(語源)です。 ※ガロン(gallon):1ガロンは、英国で4.546リットル、米国3.785リットルです。 ※ポンド(pound):1ポンドは、英国の重量単位で0.453kgです。通貨単位もあります。 |
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■船の名前の『・・丸(まる)』って、? ・日本の船には、どうして丸(まる)と言う名前をつけるのでしょうか?? 歴史をさかのぼってみると室町時代には、すでに『・・丸』という船がたくさんあったようです。 人の名前『・・麿(まろ)』がありますが、昔は自分の事を『麿(まろ)は、・・・・。』と言っていましたが、 自分の持ち物や愛用品にも『・・麿』と名前をつけていました。これが時代とともに『・・丸』となり、 自分の所有する船の名前にも『・・丸』とつけるようになったようです。 因みに、外国では、日本船籍の船を『マルシップ』と呼ぶそうです。 |
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■船の出港時間って、どの状態になった時? ・まず岸壁から離れて停泊しているタンカーなどの場合は、『碇(いかり)を上げた時』が出港時刻になります。 では、客船などはどうでしょう??“ドラ”が鳴った時、いえいえ違います。 “ドラ”は、単に出航時間が近づいたので、乗組員と乗客以外は下船するように、との合図です。 客船などの岸壁に接岸している船の出港時間は、 『岸壁につながれているロープをはずした瞬間』を趣向時間と言います。 因みに、船でのお別れの時に使う“紙テープ”は、どんな意味があるのでしょう?? 海に関する事柄では、多くは英国のモノですが、これは1915年のサンフランシスコ万博の時、 日本のある商店が出品した包装用の紙テープが大量に売れ残ってしまいました。これに目をつけた サンフランシスコ在住の『森野庄吉』と言う人が、 港で『テープで別れの握手をしよう!!』と言って売り出したところ、大変な人気を呼び、これが習慣化したモノです。 売れ残ったテープを売るための苦肉の策だったわけです。 でも、船の別れは辛いですよ〜・・・(T_T) 新幹線や飛行機なら、すぐに見えなくなるからいいけど・・・!! 甑島から帰る時、ず〜と船が見えなくなるまで『爺ちゃんが手を振っていたのを今でも思い出します。』・・・(T_T) |
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■船の進む方向の『面舵(おもかじ)』・『取舵(とりかじ)』って、どっちの方向?? ・面舵(おもかじ) :船の針路(船首)を右側に向ける舵(かじ)の操作。 ・取舵(とりかじ) :船の選手を左側に向ける舵(かじ)の操作。 語源はどこにあるかと言うと、十二支(干支)で北=子(ね)にして、時計回りに“丑(うし)”・“寅”・・・・、 と並んでいます。この表示だと、東=『卯(う)』、西=『酉(とり)』になります。 ★船の進行方向に向かって ・左側(西:(酉))に曲がる → 『とりかじ』 ・右側(東:(卯))に曲がる → 『おもかじ』 因みに、英語では 右=おもかじ=『スターボード』 左=とりかじ=『ポート』 と呼びます。 |
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