◇釣鐘(通称ドン)
明治23年に発布された教育勅語30年を記念して、
大正9年10月30日に里村青年団が亀城跡(通称一の段)に鐘楼を建設し、
その中に釣鐘を設置しました。釣鐘は「ドン」という愛称で住民に親しまれ、
鐘が打たれると「ドンが鳴った」と言われました。

当時は、時を知らせるものが少なく、亀城跡の下(麓)に位置していた
役場の職員により、定刻になるとこの釣鐘を打って、住民に時間を知らせていました。

鐘は、朝6時・正午・夕方6時の定刻に、朝・夕が6回、正午は12回打たれました。
その他、火事の時は3連打、海難事故の時は2連打で住民に知らせていました。

現在、亀城跡には招魂費・日露大戦記念碑や戦没者慰霊之塔などの記念碑があり、
「ドン」は、こうした村の歴史を語り継ぐ象徴でもあります。